クィーンズビルってどんなとこ?

ビクトリアン・クリスマス

 ビクトリア市内でも指折りのおしゃれな並木通りOak Bay Avenue(その名も"樫の木通り")でクリスマスを前に、ちょっとしたイベントがあった。  地元高校生バンドによるクリスマスキャロルの演奏を皮切りに、赤いサンタの三角帽をかぶったボランティアの人々が、沿道の子供たちに赤、緑、白色の風船を配って歩く。

 木枯らしの吹く街角では、ホットチョコレートがみんなにふるまわれ、ばったり出会ったご近所さんや友人同士の社交の輪が広がり、温かい雰囲気で一杯だ。

 バンド演奏が終わると、今度はバグパイプと太鼓の楽団が、歩行者天国になった車道をパレード。赤いタータンチェックのキルトは、スコットランドのシンボルだ。

 カナダでは公式のイベントの前には、必ずと言っていいほどバグパイプの演奏がある。バグパイプの音色を聞くたびに、(ああ、ここは北アメリカなんだけど、アメリカとは違うんだ!)と痛感するのは、私だけだろうか・・・。

 英国よりも英国っぽいと言われるビクトリアには、チューダー様式の建物やパブ、ティーハウスがたくさんあり、英国式にアフタヌーンティーを楽しむ人々の中には、格調高いブリティッシュイングリッシュを話す英国風・紳士淑女を多く見かける。

 さあ、まわりが黄昏で暗くなってきた午後5時きっかり、並木道の両側のお店や葉っぱを落とした樫の木にデコレーションしたライトがいっせいに灯った。ほおー、という歓声ともため息ともつかぬ声が周りから上がり、沿道はすっかりクリスマスの装いになった。

 しばらくすると、道路の向こう側から、さっきのバグパイプと太鼓の楽団を先頭に、今度はなんと、消防自動車がライトを点滅させながらゆっくりやって来た。消防自動車に乗っているのは、サンタクロースのおじいさん。両側の沿道に手をふりながら、メリークリスマス!と連呼している。

 風船を握りしめた子どもたちの目は、興奮してキラキラ輝き、今年はサンタクロークから何をプレゼントしてもらおうか、頭の中で忙しく考えている。

 大人たちは誰に何をプレゼントしようかと、クリスマスまでのカウントダウンの買い物リストに思いを馳せる・・・。そんなあわただしい12月だが、家族や友人や愛する人たちと過ごせるクリスマスこそ、誰もが一番楽しみにしているホリデーである。

初出:「ワールドバザール21」各国いまどき報告2003年12月15日


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