クィーンズビルってどんなとこ?

ホエール・ウォッチング

 ブリティッシュ・コロンビア州沿岸はシャチの生息数がカナダで最も多いといわれている。主にバンクーバー島の北部と南部に分かれて生息し、南沿岸だけでも90匹を数える。

 ところでシャチは英語でKiller Whaleと言うが、正確には鯨(Whale)ではなく、イルカのファミリーに属す。オスは最長10m、12トンにまで成長するそうだ。ヒレの高さは1.8mにも及ぶ。寿命はオスで45~50才、メスは75~80才ぐらいまで。これまでに90才のメスも記録されている。

 4~10月末がホエール・ウォッチングの季節。ビクトリアだけで18ものホエール・ウォッチング・ツアー会社がある。観光シーズンの夏場は1日9回のツアーを組む会社があるほど。それでも早めに予約しないとチケットが取れないくらい人気のアトラクションである。

 8月末、私も家族や友人たちとホエール・ウォッチングに参加してみた。天気は快晴、波も静かなこの日、午後1時ごろ出発。12人乗りのオープン型ゾーディアックボートは、消防士のようなつなぎの安全スーツを着なくてはいけないし、波しぶきで濡れることと、日焼けは免れないので、40人乗り屋根付きの大きなボートのツアーを選んだ。

 沖に出るとホエールウォッチングしているボートが何艘も見える。キャプテンはお互いに無線連絡しあって、シャチが現れそうな場所へ移動する。エンジンを止め根気良く待っていると、遥か向こうにしぶきが上がり、シャチの体が見え隠れするのが見えた。青い波間に点々と見える黒いモノが、だんだんと大きくなってくる。 「シャチのポッド(群れ)は好奇心が旺盛で、いつも私たちの様子を見に近づいて来るのよ」とガイドが言う。 シャチを追いかけたり、餌で呼び寄せるのではなく、あくまでも自然の成り行きに従い、あちらが姿を現すまで辛抱強く待つのである。

 かなり大きな背びれを見せながら、真っすぐこちらのボートに向かってくる3、4匹のシャチは、ちょっと映画「ジョーズ」を思い出させスリル満点。しかし、ボートの真横に姿を見せたのは1匹で、あとは水中深く潜ったまま向こう側へ行ってしまった。「私たちのこと、からかってるのよ」とガイド。船上では、みんなが興奮してカメラのシャッターを切り続けた。

 バンクーバー島南沿岸の海に住みついているシャチは3つのポッドがあり、それぞれJ、K、Lポッドと命名されている。ガイドはシャチの姿から、どのポッドか判別できるそうだ。4月ごろはシャチだけでなく、Humpback whale(ザトウクジラ)やGray whale(コククジラ)が目撃できる。

 ハーバーへの帰路では、小さな島で日光浴しているアザラシの群れや海鳥の様子を眺め、豊かな自然とちょっとしたアドベンチャーに満足した3時間のツアーだった。

初出:「ワールドバザール21」各国いまどき報告 2005年9月19日号


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