
カナダにはケーブルと衛星放送を含め、300近いテレビチャンネルがある。この秋には、さらに90の新しいチャンネルが登場した。
登録料は、チャンネル数によって最低のセット料金が月額15ドル、最高だと70ドル。カナダ国内では、約200万家庭がケーブルか衛星放送受信アンテナを取りつけている。普通のTVアンテナでは確かに無料だが、6チャンネルほどしか見ることができない。
各チャンネルのリストを見ると、びっくりするほどおのおのが専門的な番組を扱っている。例えば、料理番組専門のチャンネル。あるいはゴルフだけとか、バスケットボールだけとか、カナダの国民的スポーツであるアイスホッケーだけを1日中放送するチャンネル。もちろん、朝から晩までトークショーとか、ファッション関係、医学番組、旅、ニュースの専門チャンネルもある。
また、多文化主義のお国柄から、黒人向け娯楽専門やイヌイットとファーストネーション(インディアン)が制作している「先住民による先住民のための」チャンネル。中国系、インド系、イラン系、日系など彼らの母国語で放送する番組のチャンネルのおかげで、移民はホームシックになることがない。
新しくできたチャンネルの中で話題になっているのは、ゲイ・レズビアン専用やファッションからセックスに至るまで男性だけを対象にしたチャンネル。女性専用はすでに存在している。
「SCREAM局」とネーミングされた恐怖映画専門や「ドライブイン・クラシック局」ではB級映画専門という具合に映画も細かく枝分かれした。
「テックTV局」では、テクノロジーを専門にITビジネスニュースやコンピューター関係の最新情報をつぶさに放送してくれる。
毎週土曜日の新聞には、80ページ以上の小冊子がはさまれてくる。これが1週間分の番組紹介のTVガイドである。このガイドブックなしでは、見たい番組を探し当てるのに延々と時間がかかってしまい、やっとチャンネルを見つけた頃には、番組が終わっていたりする。だから土曜日の新聞は、1週間のうちで1番多く売れる。たとえ英語がよくわからないカナダ人でも必ず買うからだ。
初出「婦人公論」2001年10月22日号「海外女性通信」 |
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