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オープンハウスめぐりは楽し

 カナダでは週末の午後になると"OPEN HOUSE"という看板が前庭に立っている家をよく見かける。売り出し中の家を文字通り一般の人々にオープンし、自由に出入りして見学してもらうセールスの方法だ。

 オープンハウスはたいてい土曜と日曜の午後2時間ほど。売り家のオーナーは外出させられ、不動産屋がハウスツアーを受け持ち、見学者を迎えていろいろな質問に答えてくれる。

 問題は、必ずしも本気で家を探している人だけでなく、ちょっと覗いてみたいだけ、という物見高い人も大勢やってくることだ。よその家のインテリアや間取りを見ることができるチャンスだけに、オープンハウスをはしごするのが趣味なんて人がいるくらい。

 過去6回、カナダで家の売買を経験している私は、家の中をピカピカに掃除して、花で飾って、もうくたくた・・・というオープンハウスを何度かやったし、売り家のオープンハウスを何十軒も見て回ったこともある。

 それにしても、家の中を見学すると、家族構成はもちろんのこと、年齢層、趣味、人柄までわかってしまうのは、ちょっと怖くなる。お金と暇にまかせて、高価なアンティークで家中を埋め尽くした家があるかと思えば、レース編みやぬいぐるみなど奥さんの手芸グッズで、これでもかと言うほど飾り立てられた家、離婚寸前の別居中で、家具の半分以上がすでに持ち出され、がらんとした空間が気の毒な家、手作りなのは結構だけど、床のタイル貼りがデコボコの上、オーナーがカンシャクを起こしたか、その後はほったらかしで未完成の家など、生活状況が手に取るようにまる見えなのだ。

 一方、見学する人たちも遠慮することなく、寝室のクロゼットから洗面所の戸棚まで勝手に開けたり、キッチンやトイレの水を流したり、とことん家を吟味する。家を見せる人、見る人がここまでオープンな精神だからこそ、オープンハウスがずっと続いているのだろう。カナダを含め、欧米ではうまくいっているシステムだが、果たして日本では受け入れられるだろうか・・・。

初出:「ワールドバザール21」 各国いまどき報告 2005年10月17日


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