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古い家は、お宝だ

 イギリスよりもイギリス風と呼ばれるビクトリア。町にはアンティークショップや古着屋があふれ、古いものを大切にする人々の傾向がうかがわれる。家の様相も築後何百年という重厚なチューダー様式の家屋が多く、不動産の市場傾向からでも、古い家ほど重宝がられる。

 ビクトリアでは、ヘリテージハウス(文化的遺産の価値ある家)としてお役所から認められると、「古さ」を残すための修理代は、政府からの補助金が出される。1978年から始まったこの補助金制度は、当時は全額補助していたが、予算削減のため現在ではコストの25-40%が支払われている。一昨年ヘリテージハウスに認定された家は312軒で、そのうち245軒の家が補助金を得て家屋を修復した。

 友人宅では、家のまわりの柵から、軒下のデコレーションまで、アンティーク仕様。木造の家は、ペンキのあちこちがはげ、みすぼらしい外観だったが、ヘリテージハウスに認定されて以来、柵はさらに細かいデコレーションを施し、ペンキ塗りや外装の修理の一部を公金でまかない、見違えるほどになった。

 オリジナルを保存することが大前提で、内装を勝手に改造するのは禁止されるなど、お役所からの規制は多いが、ビクトリアの歴史的建造物のメンテナンスの助けになっているのは確かである。



初出:「朝日新聞」 世界のウチ 2005年4月6日号


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