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ウォーター・スポーツ

 気候の穏やかなビクトリアでは、1年を通してアウトドア・スポーツが楽しめる。ゴルフ、サイクリング、ジョギング、ハイキングなど、少々雨が降ろうが、老いも若きも元気に運動している姿を見かける。

 中でも人気は、ウォーター・スポーツだ。ビクトリアは、海がすぐそこにあるし、自然がいっぱいの大きな湖にも恵まれている。風の強い日には、たいてい波の上でウィンド・サーフィンやパラセーリングしている人たちがいる。

 週末はもちろんのこと、週日でも5時すぎ頃に、会社から直行で海岸に向かい、ビジネス・スーツからウェット・スーツに着替え、嬉々として荒波へと乗り出していく若者たち。今年のお正月は、普段よりさらに風の強い日だったが、信じられないほどのすごいスピードで、水の上をすべるように走っていくパラセーラーの姿があった。

 スキューバ・ダイビングのスポットもビクトリアの南にある。オグデン・ポイントという灯台の周辺には、真冬でもダイバーたちで賑わう。灯台までコンクリートの細い道を散歩がてら歩く人が多い。ちょっと高所恐怖症の人には、おっかなくて無理かも。道の脇で羽を休めるカモメは、人がそばに近づいても逃げようとしない。ビクトリア市民に似て、のんきな鳥たちである。

 オグデン・ポイントにあるダイバーセンターは、2階がカフェになっているので、灯台まで歩いて戻ってきたら、コーヒーブレイク。重装備に身を固めたダイバーが、行き来する様子を眺めるのも興味深い。

 さて、ビクトリアのダウンタウンから約20分車で北へ向かうと、434ヘクタールもの大きさを誇る湖がある。ここは、ボート競技が行なわれることで有名。ボートと言ってもモーターボートではなく、あの、ミズスマシを思わせる細長いローイングボートのことだ。一人、二人、四人、八人乗りの種類があり、ボートレースを「レガッタ」を呼ぶ。

 たいていの高校には、ローイング・チームがあり、わが16歳になる息子もビクトリアへ引越してから、さっそくボートクラブに入った。週2回、朝6時のハードな練習にもめげず、四人乗りローイング・チームのひとりとして、11月にバンクーバー島の高校生対象のレガッタに出場した。

 チームの家族や友達が湖岸のフィニッシュライン近くに集まり、遥か向こうからのボートを双眼鏡で追いながら応援する。ボート自体は、もちろん物音ひとつしないので、静かなレースだが、応援側はフィニッシュライン近くなると、歓声が広がり白熱する。それぞれのボートがラインを越えるたびに、「プアッ」というラッパの音が鳴り、タイムを計る。

 息子のチームは、今回決勝戦まで進出し、見ごと3位入賞した。オリンピックのゲームでしか、レガッタを観戦したことがなかったが、ビクトリアでは身近なスポーツとして親しまれていることを知った。今度は自分でもローイングしてみようか、と考えているところだ。

初出:「ワールドバザール21」各国いまどき報告 2004年1月16日号


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