カナダのニュース

感謝祭

 10月13日はカナダの感謝祭。アメリカの感謝祭より約1ヶ月早いのは、北に位置するこの国では、秋がずっと早く訪れるという理由からだ。しかし、カナダの感謝祭の発祥をひも解くと、意外にもアメリカとは全く違う歴史があった。

 アメリカでは、1612年に北米へ移住してきたピルグリムたちが、秋の収穫を神に感謝してお祝いが始まったとされるが、実はその43年前である1578年、イギリス人の探検家マーチン・フロビシャーが、バフィン・アイランド(今のニューファンドランド)に定着し、航海の無事を感謝してセレモニーを行なったことが、カナダ初の感謝祭だったのである。

 ヨーロッパのケルト族のドルイド教の僧侶たちは、2000年も前から収穫が終わると、太陽神に感謝の祈りを捧げ、暗く冷たい冬将軍に備えたという。したがって、ケルト族の風習こそが、感謝祭の起源かもしれない。

 1957年にカナダは国会で、それまで各地で別々の日に祝われていた感謝祭を10月の第二月曜日に設定した。ちょうどその頃は、カナダの国旗のシンボルでもあるカエデが美しく紅葉し、大きくなったパンプキンが街のあちこちで売りに出され、まさに秋一色になる。

 感謝祭はクリスマスを前にした、大きなホリデーなので、家族や友人が一堂に集まり、伝統的な七面鳥の丸焼きをメインにした晩餐会となる。

 甘酸っぱいクランベリーソースを添えて食べる七面鳥は、カナディアンの大好物。7_8kgの大きな七面鳥は一晩では食べきれず、たいていの家庭では、翌日にサンドイッチに挟んでランチにしたり、ターキーキャセロールに変身したりする。デザートは、生クリームをたっぷりかけたパンプキンパイが定番だ。

 感謝祭が終わると、すぐに子どもたちがお待ちかねの「ハロウィーン」がやってくる。それから先は、あっという間に紅葉が散り、長く厳しい冬がカナダを白銀の世界に塗り替えてしまうのである。

初出:「ワールドバザール21」各国いまどき報告 2003年10月14日


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