「ちょっといい眺め」より抜粋
それはテーブル数が十余りの、小さな中華料理店だった。私は夫、子供たち、姑と共においしい食事を楽しんでいた。
まわりのテーブルに目をやると、中国語を話すグループは僅かで、中国系の若者たちが、アメリカ人の若者たち(彼らのアメリカ訛りの英語から察した)と談笑しているグループや、ヒスパニック系の男ふたりが黙々とチャイニーズ・ビアを飲んでいたりした。
我々のテーブルだって、オリエンタルの私、コケージョンの夫と姑、ユーレイジアンの子供たちというへんてこなミックスされた集まりだ。
カナダでは、そんなに珍しい眺めでもないが、ちぐはぐなグループの人々が、この小さな店で今という時間を共有し、中華料理を食べているという事実が、私にはなぜかとても新鮮で嬉しい気分だった。
そこへ横綱級のミックス・グループが登場したのである。
お父さんは、体格が立派で貫禄十分の黒人、お母さんは金髪碧眼の美人、子供たちはカフェ・オ・レ色の肌をした、かわいい男の子と女の子。
もう私は有頂天である。まわりの人々のごく自然な対応のしかたも、とても気に入った。・・・・・後略・・・・・・
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