「まえがき」より抜粋
カナダ最大の都市、トロントは世界で最もコスモポリタンな町と言われる。それはロンドンやニューヨークの比ではない。例えばニューヨークに住む人の28
%が外国生まれの移民であるのに対し、トロントは48%。トロントに限って言えば、毎年7万人が移住者として到着している。カナダ全州では毎年約17万人を数える。
移民の故郷は169カ国におよび、話す言葉は100の母語。しかもトロント人口の5分の1にあたる人々は、1981年以降の移民だという。
移民の傾向は、近年刻々と変わりつつある。かつてはイタリア、英国、ドイツからの移民が過半数だったが、91年以降は香港、スリランカ、中国、フィリピン、インドといったアジアからの移民が圧倒的に多い。
・ ・・中略・・・
バラエティーに富んだエスニックは、トロントのあちこちで故国の記念日を祝ったり、フェスティバルを開催したりする。
それらは同胞のためのお祭りだけに終わらず、広くカナダに彼らの文化を紹介するという意義を持っている。
「知る」ということは「理解」への第一ステップ。自分の知らない文化に一歩踏み込んでみると、知らなかったエスニックの歴史や宗教の背景、そして彼らの人となりが見えてくる。
・ ・・中略・・・
日本の皆さんがこの本を読んで、カナダという国は「森と湖の自然豊かな地」だけではなく、多くのエスニックが織り上げるモザイク模様のオモシロイ国だと知っていただければ幸いである。
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