動物小話

デイジーとクッキー


 現在の我が家で一番大きな顔をして、みんなから甘やかされっぱなしなのは、デイジー(4才半)とクッキー(3才半)。

デイジーは、今は亡きチャコとフリスビーと同じ純血のケイリンテリア種だ。ケイリンテリア専門のブ リーダー(飼育者)から買うときに、私たち家族全員が面接を受け、何度も犬を訪問し、やっと「買わせてもらえた」のだった。

 ブリーダーが「この子は一番大きくて元気なのよ。ワイルド・ウーマンってニックネームをつけたの」と言っていた通り、買った当時、生後3ヶ月のMissデイジーは、我が家に来るなりワイルドぶりを発揮した。

 外に出すと、いくら呼んでも戻ってこない。まるで「鬼ごっこしましょ!」と言っているかのように、よその家の庭に入り込んでしまい、こっちを振り返ってから、また嬉しそうに走っていく。日曜日の朝、まだ子供たちがパジャマ姿のままで、道路を隔てた森の中までデイジーを追いかけまわしたこともある。

 家の中でも大変なじゃじゃ馬だった。歯が生え変わる頃、壁紙の少し剥がれかかったところをくわえて、ビリビリにやぶったり、家具をかじったりした。しかも安いパイン材の家具ではなく、アンティークの家具がお気に入り。どうして、よりによって修理不可能な一番高い家具を選んじゃうのよ!

 当時、高齢だったチャコは新参者のデイジーがうっとうしくてたまらず、彼女が近寄ると歯をむき出してうなった。じゃれ合う相手がいないデイジーが可哀相なので、子犬をもう1匹飼おうかという雰囲気になっていった。まったく私たちってお人好し・・・。

 今度はラソ・アプソとプードルの混血で、ラソプー(!)だ。雑種でもちゃんと種類の名があるとは・・・。このブリーダーは雑種ばかりの子犬を売っていて、子犬の両親や生まれた日も確かでなく(ちょっとー、この犬、大丈夫かしら?)と思ったが、白と黒の毛並みがパンダみたいであんまり可愛いので、最初の予定では「見に行くだけ」だったのに、帰りの車の中では子犬を抱いていた。

 名前はすぐにクッキーと決まった。なぜなら、カナダ人が大好きな「オリオ・クッキー(チョコ色のクッキーに白いクリームが挿んである)」を思い出させる犬だったから。

 誕生日が定かでないクッキーのために、彼女は98年2月14日のバレンタインデーに生まれたことにした。買った当時クッキーはまだ生後数ヶ月で、大きさはデイジーの半分しかなかった。でも2匹はすぐに仲良く遊び、同じドッグベッドですやすや眠った。おかげでチャコは、クッキーが我が家に来てからは、デイジーにちょっかいされることなく、静かに余生を過ごすことができた。

 それにしても、犬の性格がそれぞれ違うのは本当に面白い。これまでに4匹のペットを飼ってきているが、みんなキャラクターが違っている。

 デイジーは独立独歩の精神。テリア特有の狩猟好きの性格か、4才になっても引き綱を離したら最後、糸の切れたタコのように飛んでいってしまう。引っ越して2週間後、2軒隣りの家へ迷い込み、その家のジャーマン・シェパードに襲われ、胸とお尻を噛まれて何針も縫う大怪我を負った。それ以来、家の外へ出る時は必ず引き綱をつけている。

 クッキーは、愛敬のいいお茶目さん。誰にでもしっぽを振って、顔じゅうなめまわす。この子は綱をつけなくても、大丈夫。呼べば必ず走って戻ってくるから。でも食いしん坊で、何でも食べてしまうことが玉にキズ。

 2匹の犬のおかげで、毎日の仕事は増えるけれど、今では犬のいない生活なんて考えられない。娘が生まれる前から我が家には犬がいつも傍らにいたので、チャコ、フリスビー、デイジー、クッキー、皆いとおしい家族のメンバーだ。

 子供たちがティーンエージャーになって、彼らの憎まれ口を聞きながら、あーあ、デイジーとクッキーはいつもハッピーで口ごたえせず、なんて可愛いんでしょう!とつくづく思うこのごろだ。

2002年1月5日記



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